湖水地方の山
湖水地方は山もすてきです。
私はコニストン湖の北西にある Wetherlamに登りました。5年前に登ったカンチェンジュンガ(OLD MAN OF CONSTON)のにぎわいに比べると、ここはとても静かです。
池塘に出会えたのは少しルートから外れてしまったところです。ワタスゲがあってとても美しい小さな池でした。
コニストンYHの後ろにそびえる山は全体が大きな岩でできているようで、私には登りたくてしかたないところでした。それで、まずこの岩山を目指しました。この上にはハイトップスだとされる岩の平原が広がっていました。ここから 尾根沿いに Wetherlam へ登って行けます。
山頂からは標高1000mにも満たない山々とは思えない岩また岩の風景が広がります。日本の3000m級の北アルプスの山に登ったかのような岩山がずっと北へ続いています。
山の低いところには鉱山跡の廃坑がいくつもあります。「ツバメ号の伝書バト」に書かれているように、銅鉱石や かわらなどに使われた石の板スレートを採掘したところだそうです。


Alfred Wainwright の著作
ウエインライト(1907-1991)は湖水地方の山々の登山ガイドブックを著しています。彼の著作は登山ガイドブックとしてたいへんよくできているだけでなく、案内文の文字までもすべて手書きで表されています。活字はまったく使われていません。わかりやすく読みやすいペン画のすばらしさには感激です。ひとつの山へのいくつもの登山ルートが地図を超えたわかりやすさと標高、岩の形、展望のようすなども すばらしいスケッチで表されています。このような本が書かれているとは、実際に手にするまで知りませんでした。

"A PICTORIAL GUIDE TO THE LAKELAND FELLS"
A.Wainwright著 FRANCES LINCOLN社 発行 £11.99
7冊のシリーズのうち、コニストン湖周辺のオールドマンなどの山々は
BOOK FOUR THE SOUTHERN FELLS に書かれています。
私はこの本を湖水地方の登山用具店で入手しました。
初版の発行1960は少し古いのですが、山のようすや登山道は変わっていません。登山ガイドブックとしてこれほどすごい本を著した著者の努力にほんと感嘆します。この本を見ていると、書かれている山々につぎつぎに登りに行きたくなるのは私だけでしょうか。
ウエインライトの著作についてはThe Wainwright Society
